東光寺

東光寺 入口

読みは「とうこうじ」。松代町東条の尼巌山南麓に建つ真言宗の寺。古くは龍華山密蔵院蓮光寺(れんこうじ)と号し、武田信玄が海津(かいづ)城を築くにあたり、城の守護祈願寺とした。

慶長13年(1608)、徳川家康の六男 松平忠輝は、松代鍛冶町の諏訪社に堂塔を建立し、蓮光寺を別当寺※として「練光寺」の名で城下に移したが、明治24年(1891)の松代大火の後、廃寺となった。東条の旧地に残された脇坊の等覚院(とうがくいん)が、練光寺の「練」の糸偏を取って「東」とし、東光寺と称して現在に至っている。

東光寺には、武田氏から真田氏にいたる海津(松城)城主あるいは家臣の朱印状や寄進状など、蓮光寺伝来の文書を継承し、大切に保管されている。文書の中には長野市文化財に指定されているものもあり、海津城の歴史を知ることのできる貴重な史料となっている。

※別当寺……神社に付属して建てられた寺で、宮寺・神宮寺ともいう。

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